亡くなった本人宛の年賀状の返事 寒中はがきの種類と喪中を伝える文例
2019/12/20
去年亡くなった家族に年賀状が届くことはあります。
理由はどうあれ亡くなったことは知らせた方がいいのですが、送ってくれた相手に失礼のないようにするにはどのようにしたらいいのでしょう。
そこでこちらでは故人宛に年賀状が届いた場合、遺族として送る寒中ハガキの種類や、亡くなったことを知らせる文例など、亡くなった本人宛の年賀状の対応についてご紹介します。
亡くなった本人宛に来た年賀状の返事はどうする?
まず亡くなった本人宛に年賀状が届いてしまったら頂いた年賀状に対するお礼と本人が亡くなったことを伝えるために挨拶状として寒中見舞いを送りましょう。
事前に亡くなったことを知らせる死亡通知や喪中ハガキを送っていれば年賀状が届くことはほとんどないんですが、稀に相手がうっかりしていたり行き届かずに年賀状が届いてしまうこともあるんですね。
確かに放っておけば自然と年賀状は来なくなるかもしれないけどそれでは生前お世話になった方に失礼だし、亡くなったことを知らないで毎年故人宛に年賀状が届くのもあまり気分のいいものではありませんからね。
なのでお互いのためにも寒中見舞いを送った方がいいのです。
喪中に届いた故人宛の年賀状の返信に寒中見舞いを送ろう
亡くなった本人に来た年賀状には遺族として寒中見舞いを送ると良いです。
そこでこちらでは故人宛に年賀状の返事として出す「寒中見舞い」について紹介します。
寒中はがきを出す時期
寒中ハガキは松の内があけてから、立春までの間の1月8日~2月4日頃までに届くように出します。
立春:節分の翌日の2月4日頃(年によって変わります)
POINT届いた年賀状へのお礼という意味もあるのであまりに返事が遅いと失礼にあたるので、できるだけ早めに送るようにしましょう。
寒中はがきを出す時のはがきの種類
寒中ハガキは官製はがきか私製ハガキで送りましょう。
■官製はがき
額面に胡蝶蘭の絵柄のついたハガキは落ち着いたデザインですが、喪中はがきのイメージが強いのであまりおすすめしません。
寒中はがきならヤマユリや山桜などがついた官製はがきの方が良いでしょう。
■私製葉書
私製はがきのデザインは雪景色や雪うさぎ、また牡丹などの落ち着いたデザインのものが良いでしょう。
また喪中はがきでは弔事用の切手を使いますが、寒中ハガキは弔事ではないので「弔事用切手」ではなく、落ち着いたデザインの切手を貼って出しましょう。
参考寒中はがきの種類はこちらで詳しく紹介しています。
>>>喪中に送る寒中見舞いのはがきの種類と文例!いつ出すといい?
喪中を寒中ハガキで知らせる場合の文例
故人宛に届いた年賀状の返事として送る寒中ハガキの文面も気になりますよね。
そのような寒中ハガキの場合は、こちらの構成で作成すると良いでしょう。
① 「寒中お見舞い申し上げます」などの挨拶
② 年賀状についてのお礼の言葉
③ 父や母の逝去を伝える
④ 挨拶が遅れたことへのお詫び
⑤ 相手の体調を気遣う言葉
⑥ 日付け
また文章を作る時はこんなことにも注意しましょう。
- 縦書き
- 行頭の一字さげはしない
- 句読点は入れない
- 「拝啓」などの頭語、「敬具」などの結語は使わない
寒中お見舞い申し上げます
早々にご丁寧なお年始状をいただき ありがとうございました
昨年○月に 父○○は急逝いたしました
ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
父が生前に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
皆様の一層のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
令和○年○月
寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧なお年始状をいただきありがとうございました
母○○は 去る○○月○○日に永眠いたしました
旧年中にお知らせ申し上げるべきところ
大変失礼をいたしましたことどうかお許しください
故人が賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
令和○年○月
寒中お見舞い申し上げます
年賀状をいただきありがとうございました
母○○は 去る○○月○○日に永眠いたしましたため
当方からの年始の挨拶をさし控えさせていただきました
ご連絡が行き届かず大変失礼をいたしました
故人に代わりまして生前のご交誼に対し御礼申し上げます
皆様には時節柄 御自愛なされ 本年が充実した年でありますようお祈り致しております
令和○年○月
故人宛の年賀状の返事には寒中見舞いを送ろう~まとめ~
本来寒中ハガキは寒さが最も厳しい時期に相手の健康を気遣って出す書状と言われています。
でも故人宛に届いた年賀状に対して年賀状を送って頂いたことへのお礼と喪中の報告と遅れたことへのお詫びとして寒中ハガキを送ってもいいのです。
もしあなたの元に喪中を知らずに年賀状を送ってしまった相手の家族から寒中ハガキが届いたら「なんて失礼な人だ!」と思いますか?
地域によって多少の違いはあるかもしれませんが、少なくてもそんな風に思う人はきっといませんよね。
ですからもし故人宛の年賀状が届いてしまったら、なるべく早目に生前お世話になった方へのご挨拶としてお送りしておきましょう。